子供が欲しい人にとって大きな悩みである不妊ですが、実は男性側に原因があることも多く、女性・男性共に原因があるとされているのは不妊治療を受けているカップル全体の約半数とも言われています。その実態と男性不妊の理由は何でしょう?


男性不妊が原因で授かれないカップルは全体の約半数?!

女性が原因と思われがちな不妊、男性不妊にも要注意

不妊は女性側に何らかの原因があると思われがち。実際、身体的に問題がなくても女性は加齢により妊娠力が低下していくのでこのように思われるのも不自然ではありません。

しかし男性側に原因があることも多く、女性・男性共に原因があるとされているのは不妊治療を受けているカップル全体の約半数とも言われています。今回は不妊原因の半数を占めるともいわれる男性不妊についてくわしく見ていきたいと思います。

そもそも男性不妊とは何科で診断されるの?

赤ちゃんのための夫婦生活があってもなかなか妊娠しない。このように現在では1年間の夫婦生活があっても妊娠しない場合、不妊を疑い婦人科を受診することが推奨されています。

妊娠率が低下していく30代では経過観察期間がさらに短く、6か月経過での早期受診が相当とも言われています。不妊治療で婦人科を受診する場合、男性側にEDなど明らかな問題がない限り、まず女性側から検査が進みその後女性に問題がなければ男性の精液を調べていくという順序が多いでしょう。

ここで男性不妊が発覚する場合もあれば、人工授精や体外受精の当日、男性の精子を採取した時に不妊が判明する場合もあります。したがって、男性不妊と判断されるのは女性が通院している産婦人科、または不妊治療を専門としている泌尿器科ということになります。

私が最初に通院していた病院は婦人科と提携していた泌尿器科がありましたし、次に転院した病院は大学病院でしたので婦人科と泌尿器科の連携がなされていました。このように不妊治療を専門としている泌尿器科は産婦人科と提携している場合が多いようです。

つまり、男性不妊の診断が行われるのは

  1. 不妊治療を行っている産婦人科
  2. 不妊治療を専門としている泌尿器科

この2つのうちどちらかで判明するのが男性不妊なのです。そしてその検査方法は精子を採取し、精液中の精子の数、運動率などを調べることになります。病院の採精室で採精する場合もあれば、自宅で採精し病院へ持っていく方法があり精液に異常があれば泌尿器科的検査で採血、内診などが行われます。

男性不妊を大きく2つに分類

子供の頃にがんの既往歴がある、おたふく風邪などで高熱が続いた、小さい頃にヘルニアの罹患歴がある、糖尿病にかかっている等の場合、男性不妊のリスクは高まります。

男性不妊は大きく分けると、①うまく射精できない性機能障害 ②精子の数や運動率に問題がある精液性状低下 に分類されます。

①性機能障害
ED、射精がうまくいかない、膣内で射精ができない

②精液性状低下
Ⅰ)軽度~中度の精液性状低下
Ⅱ)高度の精液性状低下、無精子症

男性不妊を大きく2つに分類

男性不妊その① 性機能障害の原因とその治療法

日常生活上でのストレス、またタイミングを計っての不妊治療のストレスなどから勃起できなくなったり(ED)、性行為自体はできても膣内での射精ができない場合があります。また、糖尿病などの生活習慣病が理由で性機能障害がおこる場合も。

原因がわかればそれに応じた投薬などがおこなわれたり、人工授精が選択されることがあります。

男性不妊その② 精液性状低下の原因とその治療法

Ⅰ)軽度~中度の精液性状低下

ホルモン分泌異常、喫煙、過度のアルコール摂取、精索静脈瘤など精巣内の異常が原因となり精子の数や運動率が低下している状態が軽度~中度の精液性状低下にあたります。

ホルモン分泌異常の場合は投薬や自己注射が治療法として選択されます。また、生活習慣についての医師の指導、漢方薬や血流改善薬が処方されることもあるでしょう。

私が通院していた病院では人工授精を行う数カ月前から夫に漢方薬を処方し、運動率の改善を図るようにしていました。ただ、漢方薬は即効性がないので効果があったのかどうかは不明です。体質改善を行い夫の意識を変化させていくためには役だったようにも思いますが・・・。

精索静脈瘤が見つかった場合は外科的手術で精子の状況を改善できる可能性が高まることがわかっています。ただ、手術部位が部位だけに男性には相当な覚悟と勇気が必要になるのでカップルでよく相談し男性の心理面をサポートすることが重要になってくるでしょう。

Ⅱ)高度の精液性状低下、無精子症

精子の数が極端に少ない、運動率が極端に低い場合を高度の精液性状低下と言います。

精巣機能に問題がある場合の他、極度のホルモン分泌低下や幼少時のおたふく風邪罹患後の高熱により生殖機能がダメージを受けた場合に原因となることがあります。

また、精液中に精子が全く見られない状態を無精子症といいます。無精子症や精子の数・運動率に問題があると診断されることは女性にとってはもちろん、男性には相当の精神的ショックになります。

しかし、無精子症と言われた場合でも精巣内で精子がつくられていることもあり男性が外科的手術を受けることにより精子を取り出し顕微授精で妊娠にいたることもあるのであきらめることはありません。医師のもと治療をすすめていくことは可能ですので希望をもちましょう。

精子の状態はストレスなどに左右されることも

男性のからだも女性のからだ同様に繊細で、精子の状態も精神状態や生活習慣によって大きく左右されると言われています。

実際、夫は病院の採精室では落ち着かずにストレスを感じてしまいうまく採精できないことが多々ありました。また、友人からは1回目の人工授精時に精子の数・運動率ともに悪かった値が2回目には正常値になっていたという話を聞いています。

このように精子の状態は男性の精神状態や体調などで左右されてしまう部分もあるようです。性機能や精子の問題が一過性であればよいのですが、治療が必要な段階であればできるだけ早い治療を開始しましょう。

まとめ

男性不妊は検査から始めてみましょう

女性は30代半ばには妊娠機能がガクッと低下します。女性は加齢によるタイムリミットがあり、年々卵子も老化していくのです。

今までご説明したように、男性も例外ではありません。不妊治療の開始を決めたらぜひお二人揃って検査を開始するほうが時間のロスを防げるのではないでしょうか。

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