妊娠を希望しているものの不妊で悩んでいる女性にとって、不妊治療にどれぐらい費用がかかるか不安に感じている人も多いでしょう。不妊治療は検査から始まり大きく3つの治療方法があります。それぞれのステップごとにかかる費用をご説明します。


不妊治療を受け始める前に知っておきたいこと

しっかりとした資金計画を立てて治療に臨みましょう

妊娠したい、子供を授かりたいという夢や希望を持っている女性にとって、不妊治療はそのゴールへの近道といわれています。

ところが、その不妊治療にいったいいくらぐらい費用がかかるのか、事前に調べる方法があまりなく不安に感じたことはありませんか?

マイホームを買う、車を買う、海外旅行へ行くなどと同じように、ある程度余裕を持った予測をしておき、しっかりと資金計画を立ててから治療に臨まれる方が安心です。

一説には、不妊治療には1,000万円かかる、とも言われています。

治療を始めて2.3か月で妊娠成立すればそんなことはありませんが、長くかかればかかるほど費用はかさむものです。

不妊治療の大まかなステップとそれぞれにかかる費用の概算をまとめてみました。

不妊治療に必要な費用は?期間や治療ごとの費用

不妊治療費用は原則として健康保険の適用外

不妊治療は、原則として病気とは認められていないため、健康保険の適用外となります。ただし、不妊治療を始める前の各種検診は、婦人科検診と同様保険が適用されます。

健康保険が適用されない場合はどうしても自己負担額は大きくなるものです。しかも、定期的に通院することが前提なので不安な気持ちになってしまいますね。

不妊治療にかかる費用の前に、3つの治療方法をご紹介します。

現在では不妊症を改善するために、この3つのステップを順に進めていくことが主流となっており、それぞれのステップにどれぐらいの費用がかかるかを見ることで、不妊治療にかかる費用の全体が分かります。

  • 準備: 各種検診・カンセリング
  • ステップ1: タイミング法
  • ステップ2: 人工授精
  • ステップ3: 体外受精・顕微授精

各種検診については、不妊治療の妨げになるような生殖器官の問題点がなかどうかを確認します。たいていの場合は保険が適用されるため、1回あたり数千円という場合が多いようです。

検査は問題がなければ2.3か月以内に終了し、その後1~3のステップに移行することになります。

それではステップ1のタイミング法から順に見てみましょう。

その1:タイミング法は1か月5,000円~10,000円

不妊治療の第1ステップは、タイミング法です。

タイミング法とは、基礎体温表やエコー検査などで女性の排卵日を特定し、妊娠しやすい日を医師から指導を受けて進める診療です。

タイミング法は不妊治療のスタートとして定着している治療方法ですが、一方で、不妊期間が長い場合や、男性の精子の運動率が悪い場合などは、タイミング法のステップを省略することもあります。

タイミング法にかかる費用は、1か月あたりおおよそ5,000円~10,000円。

排卵日を特定するにあたっては、月に1.2回検診に通う必要があり、また、卵子の発育が悪い場合などは、排卵誘発剤など適宜治療を受けることになるため、これ以上かかることもあります。

その2:人工授精は1回あたり1万円~3万円+α

不妊治療の第2ステップは、人工授精です。

人工授精とは、タイミング法を半年程度やってみて妊娠成立に至らなかった場合や、女性・男性の生殖機能に問題がある場合などに行われる治療です。

タイミング法と同様に、検診により排卵日を特定したうえで、妊娠しやすい日に子宮へチューブを挿入し、医師の手で精液を注入するという手順です。

事前に男性の精液を採取し、それをさらに運動能率を上げる作業を行ってから注入します。そのため精子は確実に卵子にたどりつけることで、タイミング法よりも妊娠率は高くなります。

人工授精という名前から、人工的なイメージを持ちますが、精子と卵子が出会うことをサポートする部分のみを人為的に行うだけで、妊娠成立に至るまではほぼすべて自然妊娠と同様です。

人工授精は健康保険の適用外のため、1回あたり1万円~3万円程度かかります。

加えて排卵日を特定するための検診費用や、排卵誘発剤などの費用も考えておきましょう。

その3:体外受精・顕微授精は1回あたり50万円~100万円

人工授精を5、6回試してみて妊娠成立しない場合は、高度不妊治療と呼ばれる体外受精・顕微授精のステップに移行することになります。

費用も女性の体への負担も、ここからがかなり大きくなります。

ここまでのタイミング法、人工授精では、精子と卵子は女性の子宮内で出会う妊娠方法でしたが、ここからは、体外受精という言葉の通り、体の外で出会う妊娠方法です。

体外受精では、培養皿の上で、事前に採取した精子と卵子を培養し受精させます。無事受精が確認できれば、その後女性の子宮へ胚移植し妊娠成立を待つという手順です。

受精に適した卵子にするために、最低でも1.2か月をかけてホルモンの調整や排卵誘発剤など準備を進めていき、一時的に毎日通院する期間も出てくることがあります。

顕微授精は、顕微鏡で1つの卵子と1つの精子を受精させる方法です。

体外受精や顕微授精にかかる費用は1回あたりおおよそ50万円~100万円。人工授精と比べると、はるかに高額な費用がかかってきます。

体外受精や顕微授精には、国・自治体の助成金制度を活用しよう

高度不妊治療にチャレンジすることになると、かなり高額になるため、国や自治体では助成金制度を用意しています。「特定不妊治療助成金」です。

年齢・年齢による回数制限・所得制限などがありますが、申請が承認されることを前提に自己負担額を計算すると、以下のようになります。

  • 体外受精1回50万円の費用
    →治療後、厚生労働省へ申請
    →国からは1回につき15万円まで助成
  • 自己負担額は50万円-15万円=35万円
    →一部自治体では独自に助成金を行っている場合があり、東京都の場合はそこからさらに20万円の助成金が受けられる。
  • 35万円-20万円=15万円

つまり、助成金の申請条件をクリアしていれば、実質15万円の自己負担額で受けられることになります。ただし、申請条件はかなり多岐に渡るため、事前に申請が可能かどうか綿密に調べておきましょう。

まとめ:高額な費用が必要になるかもしれない不妊治療

まずは不妊治療の第1歩を踏み出そう

いつ妊娠・出産を迎えるかは誰にもわからず、不妊治療はゴールの見えない治療です。経済的にも心理的にも圧迫を感じることもあるかもしれません。

まずは、あらかじめ不妊治療の費用を知っておき、かなり高額な費用がかかるかもしれないということを十分理解しておきましょう。

ただし、妊娠を望んでいる場合、専門医のサポートを受けることはとても有効です。お金がかかるから・・・と不安になるよりも、まずは健康保険が適用となる検診やタイミング法だけでも受けてみることをおすすめします。

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