男性精力増強のイメージがあるマカですが、最近、女性にも効果があることがわかってきました。一方で、植物由来のサプリメントであるため思わぬ作用があることも。マカの女性への効果や注意点についてまとめました。


男性にも女性にも効果があるマカ

女性にも効果があることがわかってきたマカ

薬剤師ライターのerumoと申します。

皆さんは「マカ」と聞くと何をイメージしますか?

精力増強など男性向けサプリメントのイメージが強いのではないでしょうか。

これまで、男性への効果が注目されていたサプリメント「マカ」ですが、最近は私たち女性の身体や心にも嬉しい効果があることがわかってきました。

男性にも女性にも嬉しい効果があるマカですが、天然の植物由来のサプリメントであることから、使用するときには注意が必要なことも。

天然由来のサプリメント「マカ」について、特徴や効果、使うときの注意点についてまとめました。

マカの妊活効果と副作用

マカとは

マカ(Maca)は南米ペルーに植生するアブラナ科の多年生植物で一般にサプリメントの「マカ」として販売されているのは、植物の根の部分です。属名 Lepidium は「小さな鱗片」という意味のギリシャ語のLepidionから来ていて、マカの実が小さな鱗片の形のように見えることが由来しているようです。

広くマカと呼ばれている植物は100種類ほどが確認されていて、そのうち11種類がペルーに自生しています。

天然由来のサプリメント「マカ」に含まれる成分

マカは、植物からの天然由来のサプリメントであるため、多種の成分を豊富に含んでいます。代表的な成分についてまとめました。

マカにはアミノ酸が豊富に含まれている

具体的には、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、セリン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、ヒスチジンなどの必須アミノ酸のほか、アルギニン、グリシン、アラニン、チロシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリンなどの非必須アミノ酸が豊富に含まれています。

まずは、アミノ酸について解説します。私たち生命維持活動に必要なアミノ酸は、20種類といわれています。

  • 必須アミノ酸(9種類)
  • 非必須アミノ酸(11種類)

必須アミノ酸に分類されるアミノ酸は、次の9種類です。

<必須アミノ酸 9種類>

  1. バリン
  2. イソロイシン
  3. ロイシン
  4. メチオニン
  5. リジン
  6. フェニルアラニン
  7. トリプトファン
  8. スレオニン
  9. ヒスチジン

これら9種類は、私たちが生命を維持するために必ず必要なアミノ酸ですが、他のアミノ酸と異なりヒトの身体の中では作り出すことができず、食べ物などにより身体の外からよる必要があります。

非必須アミノ酸に分類されるアミノ酸は、次の11種類です。

<非必須アミノ酸 11種類>

  1. アルギニン
  2. グリシン
  3. アラニン
  4. セリン
  5. チロシン
  6. システイン
  7. アスパラギン
  8. グルタミン
  9. プロリン
  10. アスパラギン酸
  11. グルタミン酸

これら11種類は、ヒトの身体の中で作り出すことのできるアミノ酸ですが、必須アミノ酸と同様に生命維持に必ず必要なアミノ酸ですので、必須アミノ酸と同じように、食べ物などから積極的にとりたいアミノ酸です。

マカは天然のミネラルも豊富

アミノ酸と同様に、私たちの健康維持に欠かせない栄養素がミネラルです。ミネラルも私たちの身体の中で作り出すことはできず、日々の食べ物からとる必要があります。マカは必須アミノ酸とともに豊富なミネラルも含んでいます。

<マカに含まれる代表的なミネラル>

亜鉛、セレン、銅、鉄、リン、カルシウム、カリウム、ナトリウム

妊活におけるマカの効果

男性だけではなく、女性の身体と心に嬉しい効果が期待できるマカ。マカに期待できる女性への健康効果についてまとめました。

◆女性ホルモンのバランスを整える

女性ホルモンとは

女性ホルモンの働きを正しく理解するには、女性ホルモンやその分泌の仕組みについて正しく理解する必要があります。

私たちの脳は、心臓の鼓動や血圧の上下、食物の消化など体内のあらゆる作用を調整しています。女性ホルモンを含めた性ホルモンについても同様で、その働きは脳でコントロールされています。

脳の一部である視床下部(ししょうかぶ)からホルモン(性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gonadotropin releasing hormone, GnRH))が脳の下垂体(かすいたい)と呼ばれる部分に向かって放出されます。ホルモンを受け取った下垂体はホルモンに反応して性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン:Gonadotropin)を卵巣に向かって分泌します。

私たち女性は自身の一生涯で、体内の中で作り出す女性ホルモンは、わずかティスプーン1杯分といわれています。しかし、その影響力は多大で、25mプールに女性ホルモンスポイト1滴の量で女性の生理を起こさせるなどの作用を発揮します。

女性ホルモンは他のホルモンと同様に、ホルモン1種類がすべての体内の細胞に作用するのではなく、体内の特定の細胞にだけ作用します。ホルモンが作用した細胞は、作用した情報を伝えて生理や排卵などの反応を起こします。

ホルモンを受け取った細胞は、反応を起こすほかに、女性ホルモンを受け取ったサイン(別のホルモンを分泌するなど)を血液中に放出します。私たちの脳はこの体内に放出されたサインを常にモニターしていて、女性ホルモンの分泌を調整しています。

女性ホルモンは、微量でありながら、私たち女性の身体のなかで様々な機能を調整する役割を果たしています。10代中盤の初潮から50代前半で迎える更年期の閉経までの性徴や新陳代謝、生理のサイクルや妊娠、出産に深く関係するものです。

女性ホルモンの種類

ヒトの体内で働く女性ホルモンは次の種類があります。

(I)エストロゲン(卵胞ホルモン)

(II)プロゲステロン(黄体ホルモン)

この2つについて詳しく説明していきます。

(I)エストロゲン(卵胞ホルモン)

エストロゲンは、主に卵巣で作られ、脳の下垂体によって調整されています。

エストロゲンは、生理の終わりごろから分泌量が増えて、分泌量は排卵日の直前にピークとなります。卵巣がエストロゲンを受け取ると、卵胞が成熟し排卵するとともに子宮に働きかけ妊娠しやすくするために、子宮の血流量を増やして子宮内膜を肥厚(ひこう)させます。

妊娠が成立しなければ、エストロゲンの分泌量は減少し、生理が起こり子宮の肥厚ははがれてなくなります。妊娠が成立すれば、エストロゲンの分泌量は減少せず、子宮の肥厚が継続されます。

妊娠中は、卵巣からのエストロゲンが常に分泌されて、分泌量は増えていきます。子宮の肥厚を保ち妊娠を継続させます。

出産後は、妊娠を保つ必要はなくなりますから、エストロゲンの分泌量は急激に減少します。エストロゲンの急激な変化に身体が対応できないことが、産後の情緒不安定や肌の不調、抜け毛などの症状がでる原因になるといわれています。

(II)プロゲステロン(黄体ホルモン)

プロゲステロンは、エストロゲンと同じく主に卵巣で作られ、脳の下垂体によって調整されています。排卵後に卵巣から分泌され、妊娠しやすいように子宮内部の環境を整える作用を発揮します。

プロゲステロン(黄体ホルモン)は、私たち女性が最もホルモンバランスを崩しやすく、かつ、不足しがといわれているホルモンです。

プロゲステロンの働きには、体温を高める作用があり、妊活などでよく話題になる「高温期」は、このプロゲステロンによる基礎体温が高くなる作用によるものです。

プロゲステロンは、エストロゲンと同じく子宮内膜の肥厚を維持する働きもあります。卵巣で卵子が成長する卵胞期から排卵までは子宮内膜の厚みは数ミリですが、受精が成立した受精卵が子宮に着床するためには、一般的には子宮内膜の厚さは1センチほどが必要だといわれています。プロゲステロンには、排卵後に子宮内膜やその周辺の血流量を上げる作用があります。血流量を増加し、血行を良くすることで子宮内膜に十分な血液と栄養が補給され、子宮内膜を肥厚した状態に保つ働きをします。

また、最近の研究では、プロゲステロンが精神を安定させ、女性のココロを穏やかに保ち全体的な幸福感を高める作用があるとも言われています。

マカの女性ホルモンへの働き

マカには女性ホルモンや分泌ホルモンを直接増やす効果はありませんが、マカとることにより、マカに豊富に含まれるアミノ酸やミネラルが、脳や卵巣や子宮に働きかけ、女性ホルモンの分泌や卵巣、子宮機能を健康に保つ効果が期待できます。

女性の不妊症の改善 - 亜鉛の効果

マカに豊富に含まれている亜鉛は、女性ホルモンの合成や分泌にも深く関連していると言われています。体内で亜鉛が不足すると女性ホルモンが分泌されず、排卵や生理など女性の性周期が不安定になることもあります。

亜鉛は細胞が分裂、増殖するときにも重要な役割を果たします。細胞分裂や細胞の増殖が盛んになると、卵子の劣化やエイジングを予防することができると考えられています。必要な亜鉛が十分にあると卵子の老化を予防することができます。妊娠を希望する方はもちろん、将来妊娠を希望する方も卵子を健康な状態に保つためにも、亜鉛を積極的にとりましょう。

妊娠中は、胎児の細胞分裂に亜鉛は必須です。身体の基となるタンパク質や遺伝情報を正確に伝えるDNAの合成には亜鉛は欠かすことができません。健康な赤ちゃんのためにも、亜鉛の補給を意識しましょう。

亜鉛は、女性ホルモンの合成や健康な卵子の維持に必要なミネラルです。女性ホルモンの合成が促され、卵子の質をよくすることは不妊症の改善にもつながります。マカととることにより、亜鉛を補うことができ、女性の不妊症が改善することが期待できます。

他にもあるマカの効果

◆更年期障害対策

女性は、40代になると、生理不順の症状が現れるようになり、45歳前後で閉経するヒトが増え始めます。更年期とは閉経をはさんだ前後約10年間のことをいい、日本人女性では、一般的には45から50歳の前後5年間に更年期を迎える人が多いようです。

更年期障害は、更年期を迎え卵巣の機能が低下することにより女性ホルモンであるエス於呂源の分泌量が急激に減少することにより、女性の身体に現れる様々な症状を総称していいます。

更年期障害は女性ホルモンが急激にバランスを崩すことにより現れる症状ですので、ホルモンのバランスを整えることが期待できるマカをとることにより、更年期障害の症状を緩和することができることが期待できます。

◆ストレスや憂うつな気持ちに負けないココロづくり

マカに含まれる良質なアミノ酸をとることにより男性ホルモン、女性ホルモンなどホルモンの体内分泌を促すという効果があります。ホルモンの分泌が正常近づくようになると、身体の作用も整いますが、身体の作用が整うことにより精神も安定してきます。

精神が安定すれば、心や気持ちも安定するようになり、外側からのストレスや不安や心配による憂鬱な気持ちにも負けないココロを持つことができます。

◆身体やココロを整えて不眠症を改善

マカをとることによりホルモンの分泌が正常に近づき、精神が安定することを説明しましたが、精神の安定は、良質な睡眠をもたらします。ホルモン分泌が正常に近づくことにより副次的に睡眠が改善することもあります。

マカによる思わぬ副作用も

マカは植物から作られる天然由来のサプリメントですから、女性に嬉しい多種の成分を豊富に含みます。一方で、天然由来だからこそ、気をつけたいことも。マカを使うときに注意したいことについてまとめました。

◆アレルギー症状を引き起こす可能性

マカは植物学の分類上、アブラナ科の植物に分類されます。アブラナ科の植物は、私たちの食生活にも積極的に取り入れられていて、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどがアブラナ科の植物の代表です。

植物の分類として近い植物は、性質も似ているため、人間に対する食物アレルギーのアレルゲンとしても働く場合もあります。ですので、キャベツやブロッコリーなどのアブラナ科の植物に食物アレルギーを示す人は、マカに対しても注意が必要です。

◆女性ホルモンバランスの改善による生殖器の変調

マカをとり始めると女性ホルモンバランスが整うようになり、子宮や卵巣などの女性生殖器が本来の働きを取り戻すようになることがあります。子宮や卵巣が働きを取り戻すなかで、生理のような出血が一時的にみられることがある人もいるようです。

短期間で出血の症状が消失する場合、大きな問題はないと思われますが、長引く出血は、別の疾病の可能性もありますので、医療機関を受診しましょう。

◆ニキビが気になることもあります

男性がマカのとると、マカに含まれるアルギニンの作用により男性ホルモンの分泌が盛んになることがありますが、これは、女性についても同じことがいえます。男性の体内で男性ホルモンが増えると精力増強や体毛が濃くなるなどの作用が現れます。女性の体内で男性ホルモンが増えることにより起こる最も顕著な作用の1つは、ニキビができることです。

男性ホルモンが増加することにより、皮脂の分泌が盛んになり、女性ではニキビができることがあります。身体が男性ホルモンの増加に順応し、ニキビが消失すれば問題はありませんが、やはり、女性はニキビが気になるもの。ニキビが消失しない場合は、医療機関を受診しましょう。

マカを上手に使って心地よい毎日を

マカの健康成分で女性もパートナーも心身ともに

女性にもパートナーにも健康効果が期待できる天然由来のサプリメントのマカ。ちょっとした注意を守りながら生活に取り入れることで、心身ともに健康的な毎日を送ることが期待できます。上手に活用して、パートナーとともに身体もココロも心地よい毎日を送りたいですね。

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