通常、卵巣の中で月にひとつの卵細胞が成熟し、卵胞という袋に包まれたものが徐々に大きくなって排卵します。多嚢胞性卵巣症候群では超音波で卵巣をみると、病名のとおりたくさんの卵胞がみえて、これらの卵胞はなかなか発育せず、排卵もおこりにくくなっています。この病気は完治するのでしょうか?


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多嚢胞性卵巣症候群って完治するの?

多嚢胞性卵巣症候群とは

多嚢胞性卵巣症候群

現役医師ライターのTINDRAと申します。今回は多嚢胞性卵巣症候群の治療についてお話ししましょう。

多嚢胞性卵巣症候群は、排卵障害の原因になる状態です。Polycystic ovary syndrome の頭文字をとり、PCOまたはPCOSと省略されます。(厳密には、PCOとPCOSは違うという産婦人科の先生もいますが、今回は同じものとして扱います)。

通常、卵巣の中で月にひとつの卵細胞が成熟し、卵胞という袋に包まれたものが徐々に大きくなって排卵します。

多嚢胞性卵巣症候群では超音波で卵巣をみると、病名のとおりたくさんの卵胞がみえます。これらの卵胞はなかなか発育せず、排卵もおこりにくくなっています。

軽度であれば妊娠は十分可能

多嚢胞性卵巣症候群であっても軽度であれば妊娠は十分可能ですが(筆者も多嚢胞性卵巣症候群ですが治療をせずに妊娠しました)、排卵がおこりにくくなるため不妊症の原因になることがあります。

排卵に問題があるのは多嚢胞性卵巣症候群の7割程度と言われます。卵巣は左右2つあるため、片方だけが多嚢胞性卵巣症候群ということもあります。

多嚢胞性卵巣症候群が完治する可能性について

多嚢胞性卵巣症候群の症状と検査

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advice, assistance, healthcare, healthy, help, / www.ilmicrofono.it

自覚症状には、月経周期が長い、月経不順、多毛(毛深くなる)、肥満、にきびなどがありますが、これらの症状がすべて揃うことはあまりありません。太ってもいないし毛深くもなく、ちょっと月経不順があるだけの女性が、検査を受けて初めて多嚢胞性卵巣症候群とわかることも多いのです。

多嚢胞性卵巣症候群は卵巣の超音波検査やホルモンの血液検査・負荷試験で診断できます。

多嚢胞性卵巣症候群はホルモンの異常や糖代謝異常でおこることがあります。LH(黄体化ホルモン)がFSH(卵胞刺激ホルモン)より多い状態になっており(通常はFSHのほうがLHより多い)、卵胞がうまく発育できません。男性ホルモンであるテストステロンもしばしば増加しています。また、インスリンという血糖値を下げるホルモンとも関係していると言われています。

ただし、ホルモンの数値に異常がなく、原因がはっきりわからないこともあります。

多嚢胞性卵巣症候群の治療と、注意したい副作用

Doctors with patient, 1999
Doctors with patient, 1999 / Seattle Municipal Archives

多嚢胞性卵巣症候群が原因で不妊症になっていれば治療が必要です。治療は、排卵誘発剤を使って排卵をおこすことです。

排卵誘発剤は、まずは内服薬のクロミフェンを使います。8割程度の患者さんは内服薬だけで排卵がおこりますが、内服だけで効果がなければ注射薬を使うこともあります。

排卵誘発剤には副作用がでることもあり、卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyperstimulation syndrme:OHSS)といいます。腹水(お腹に水がたまる)や卵巣の腫れといった症状がでます。お腹がはる、お腹が痛い、吐き気がする、体重が急に増えた、おしっこが出なくなったなどの自覚症状が出たらすぐに病院へ行き、必要な治療を受けます。排卵誘発剤の治療中は、できればすぐに医師と連絡がとれるようにしておきましょう。

多嚢胞性卵巣症候群、その他の治療法

子宮の構造

腹腔鏡で卵巣に小さな穴をあけ、排卵を促すような手術をすることもあります。薬に反応しない人でもこの手術で排卵がおこることがあります。

糖尿病や肥満が原因で多嚢胞性卵巣症候群になっている人は、糖尿病の薬(メトホルミンなど)でよくなる可能性があります。

排卵誘発剤や腹腔鏡手術でもなかなか排卵が起こらなければ、体外受精がすすめられます。

なお、多嚢胞性卵巣症候群であってもすぐに妊娠の希望がない場合は、ピルでの治療や、ホルモン剤をのむことで周期的に月経をおこす治療(カウフマン療法)を行ないます。

多嚢胞性卵巣症候群は完治するの?

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bodycare, clinic, clipboard, doc, doctor, female, / www.ilmicrofono.it

ここまで色々と多嚢胞性卵巣症候群の症状や治療法について書いてきましたが、医師である筆者が知る限りは、完治というのは難しいようです。

多嚢胞性卵巣症候群を放置しておくと、年齢とともに排卵が起こりにくくなるのが現実です。不妊症の原因が多嚢胞性卵巣症候群の場合は根気強く治療を続ける必要があります。

もちろん、多嚢胞性卵巣症候群だから妊娠できないということはありませんので、赤ちゃんが欲しいと感じているなら諦めずに妊活を続けてみましょう。

まとめ

多嚢胞性卵巣症候群でも諦めないで

不妊治療の目的は妊娠・出産することです。多嚢胞性卵巣症候群以外にも、不妊症の原因となる病気や状態は完治が難しいこともありますが、それよりも赤ちゃんを授かり無事に出産することを目指しましょう。

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