妊娠してからの、つわり、便秘、貧血、むくみ、不正出血・・・などなど、ホルモンバランスの乱れる妊婦さんには悩みは尽きないものです。そんな中で漢方薬を取り入れてみようという方のために、漢方専門の薬剤師が妊婦さんでも飲める漢方薬を解説していきます。


薬剤師が解説する妊婦のための漢方薬

妊娠中でも飲める漢方はどんなもの?

漢方薬・生薬認定薬剤師の二宮です。

妊娠中は妊娠していない時よりも吐き気や痒み、便秘などの不調が多いのに、薬が飲めないことがほとんどですよね。今回は妊娠していても、比較的安全に飲める・塗れる漢方薬を、症状別にご紹介します。

症状別!妊娠時に使う漢方薬

①つわりに使う漢方薬【小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)】

料金(1か月あたり)

約2500円~18000円

購入場所

病院処方箋〇 ドラックストア× 漢方薬局〇 ネット通販〇

唾液つわり、嘔吐、おえつ、食欲不振など、どれにも使用できます。胃から調子を整え、つわりに対処する漢方薬です。この薬は保険が効きますので病院で処方してもらえますが、漢方薬に詳しい先生でないと出してもらえないかもしれません。

飲み方を工夫することでさらに効果を発揮します。それは生姜湯で飲むことです。生姜をひとかけら煮て、もしくは練チューブの生姜をお湯にいれ、お茶とし、それでこの漢方薬を飲みます。つわり特有の空腹時に込みあがる感じが軽減されます。こまめにチョコチョコと、普段飲むお茶のようにして飲みましょう。

②妊娠中の貧血に使う漢方薬【当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)】

料金(1か月あたり)

約2500円~18000円

購入場所

病院処方箋〇 ドラックストア〇 漢方薬局〇 ネット通販〇

妊娠中の一切の不調に良いとされるこの漢方薬、当帰芍薬散ですが、とりわけ貧血でお腹が心配な方に用います。

鉄剤の薬では胃がもたれる、便秘になる方には最適です。あまり漢方薬の事を知らないお医者さんでも、この漢方薬はご存知な方が多く、手に入りやすいのも助かります。できたら出産するまでの期間、長く飲み続けたい漢方薬です。

セリ科の独特な香りがありますので、オブラートで包んで飲むか、もしくは漢方専門店で、粒状になった丸薬をいただくのが良いでしょう。

③妊娠中の便秘に使う【ドクダミ、ケツメイシ】

料金(1か月あたり)

約1000円~5000円

購入場所

病院処方箋× ドラックストア〇 漢方薬局〇 ネット通販〇

妊娠中は腸を刺激する下剤はあまりすすめられません。強い腸への刺激は、近くにある子宮にも多少の刺激になってしまうからです。そこで刺激性の少ない薬草、ドクダミとケツメイシがおすすめです。どちらもドラッグストアで簡単に、安く購入できます。

両方の薬草とも、単独でも便秘に使用されますが、できれば両方を組み合わせた方が効果的です。ドクダミというと『ツン!』とする匂いが心配ですが、お茶用の乾燥したドクダミにはあまり匂いはなく、温かければ味も癖が少なく飲みやすいのです。ケツメイシの方はさらに癖が少なく飲みやすいですね。あまり腸に刺激を与えないので、下剤の様にお腹は痛くなりません。頑固な便秘というよりも、軽い便秘におすすめします。

④妊娠中の痒みに使う漢方薬【タイツコウ軟膏】

料金(1か月あたり)

約1000円~3000円

購入場所

病院処方箋× ドラックストア△ 漢方薬局◎ ネット通販〇

妊娠中に生じるお腹のあたりの痒み、ざらつき、赤みには、病院ではステロイド薬が出されることが一般的です。塗り薬のステロイドは、妊娠中でも比較的安心して使えるのですが、あまり病院のお薬に頼りたくない方には漢方薬のかゆみ止め、タイツコウ軟膏がおすすめです。

乳児のおむつかぶれや、よだれかぶれ、アトピーにも使える漢方薬で、口の中に入っても安全な薬草からできています。濃い黄土色にびっくりされるかもしれませんが、合う方は割とすぐに効きます。もちろん妊娠中以外でも、虫刺されやじんましんに使うことができますので、一家に一つ置いてあると便利です。ドラッグストアではなかなか見かけませんので、専門店で購入しましょう。

⑤妊娠中の不正出血に使う漢方薬【芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)】

料金(1か月あたり)

約3000円~20000円

購入場所

病院処方箋〇 ドラックストア× 漢方薬局〇 ネット通販△

少量の出血で、医師からも『大丈夫!』と言われた方はこちらが良いでしょう。これはヨモギが入っている漢方薬です。ヨモギだけでも出血止めに古くから使われていますが、この漢方薬にはさらに、出血からの貧血を予防する成分も入っています。

妊娠中の出血はほっといて大丈夫な場合と、絶対安静が必要な場合と色々ありますので自己判断は禁物ですが、病院でも何も処置がないならば一度お試しください。一緒にヨモギのお茶も飲むといいでしょう。

⑥妊娠中のむくみに使う【南蛮毛(なんばんげ)】

料金(1か月あたり)

約2000円~5000円

購入場所

病院処方箋× ドラックストア△ 漢方薬局〇 ネット通販〇

妊娠も後期になると足がむくんできますね。痛いだけでなく静脈瘤で足全体の循環が悪くなることもありますので、早めにむくみは対処したいものです。

この南蛮毛は、お茶として飲みます。ほっとする、まろやかな甘味で薬草茶とは思えないような味・香りです。ヤカンで5分ほど煮るとさらにおいしく作れます。飲むとややお小水が近くなりますが、その分むくみにくくなります。

実はこのお茶は、トウモロコシのひげでできているのです。安全さも甘さも、納得できますね。

まとめ

漢方の力で快適な妊娠時期を

妊娠中は身体がとても敏感ですので、専門店の先生とご相談をしてからご購入されるといいですね。我慢しすぎずに、上手に妊娠中のトラブルを乗り越えましょう。

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