妊娠したら葉酸を補給することは、もう日本の常識になりつつあります。しかし、本当に妊娠してからで良いのでしょうか?妊娠する前から葉酸を意識して補給するべき理由とともに、葉酸がたっぷり補給できるおすすめレシピをご紹介します。


妊娠したら絶対不足してはいけない栄養素「葉酸」よく聞くけどどうして?

葉酸には赤ちゃんを創造するための働きがたくさんある

管理栄養士の穴山 幸と申します。今回は妊娠する前から意識しておきたい葉酸たっぷりレシピをご紹介します。

葉酸とは、ビタミンB群の一つで、神経を守り正常な働きをする、ヘモグロビン、赤血球の合成造血作用に関与する、たんぱく質の代謝、核酸の合成に関与する、脳の発育を助ける、ビタミンとして働きます。

そのため、不足すると起きやすい症状として神経系の障害、記憶減退、集中力低下、食欲不振、便秘、下痢、異常興奮、悪性貧血、胎児・乳幼児の成長不良、学習能力の低下、舌の異常などの障害などがあります。

赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症のリスクを葉酸の補給によって低減することが出来るという諸外国の一致するデータに基づき、1990年から欧米では葉酸補給による神経管閉鎖障害の発症のリスク低減対策が行われており、日本でも2000年から厚生労働省により、妊娠を計画している女性は食品に加え、いわゆる栄養補助食品から1日0.4mg(400μg)の葉酸を摂取するよう呼びかけています。

先天異常の多くは妊娠直後から妊娠10週以前に発生

神経管閉鎖障害とは主に、先天的に脳や脊椎がうまくくっついていない状態をいいます。脊椎の場合を「二分脊椎」と言い、脳に腫瘤のある脳瘤や脳の発育ができなくなる無脳症などがあります。

そのリスクは、1998年日本での出産(死産を含む)1万人に対し、神経管閉鎖障害は6人、うち二分脊椎の障害は3.2人程度と推計されています。近年増加傾向にあることや、食生活の多様化により葉酸摂取の個人差が大きく、葉酸摂取が不十分な方が増加する懸念があることから、日本でも対策が講じられています。

神経管閉鎖障害を含む、先天異常の多くは妊娠直後から妊娠10週以前に発生します。妊娠の兆候があり産婦人科を受診してからの対応では遅いこともあります。

また、葉酸には貧血予防やたんぱく質代謝、核酸(DNA)の合成など赤ちゃんを作り出すために欠かせない働きがたくさんです。神経管閉鎖障害の予防とともに、妊娠しやすい体をつくるためにも葉酸は欠かせない栄養素です。

妊娠してからの補給ではなく、妊娠を計画する妊娠前から葉酸を補給しておく必要があります。

妊娠する前から意識しておきたい葉酸たっぷりレシピ

レシピ1:鶏レバーとワカメの香味醤油がけ

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葉酸含有量No.1の鶏レバーをたっぷり補給できるオススメレシピです。

鶏レバーは中華やフレンチ、イタリアンのレシピが多く、こってり重たい料理に偏りがちですが、こちらの料理はさっぱり和食の鶏レバーレシピです。

わかめやねぎも葉酸を多く含む食材として知られているため、妊活中のかたにもおすすめのお料理です。

◆おすすめ簡単メニュー

鶏レバーとワカメの香味醤油がけ

参考サイト: cookpad

レシピ2:春菊とカッテージチーズのサラダ☆

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葉酸はその名の通り、葉もの野菜に多く含まれる栄養素です。春菊にも100g中190μg含まれています。(妊婦さんの補給目安量は400μgです)この葉酸は、加熱に弱く調理の際に半分くらい分解されてしまいます。また、水溶性であるためゆで汁などに溶けだしてしまうため、調理の工夫が必要です。

このレシピでは、葉酸たっぷりの春菊を生で食べることにより、加熱による損失をおさえることができます。

春菊をお水で洗う時には、丸ごと洗ってから、食べやすい大きさに切ることで、洗い水への溶け出す葉酸を最小限にくい止めることが出来ます。

◆おすすめ簡単メニュー

春菊とカッテージチーズのサラダ☆

参考サイト: cookpad

レシピ3:おつまみに☆丼ぶりに☆まぐろユッケ

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たまごの卵黄にも葉酸が豊富に含まれています。また、脳や神経、全身の細胞の材料となるたんぱく質、人間の細胞膜の材料となる人間の全ての細胞の中に存在しており、細胞が作られる主成分となるあぶらの一種レシチンなど、体の材料を補給することができる優秀食材です。

生卵を食べる際には、注意点が一つあります。生の白身には、ビオチンというビタミンB群の吸収を阻害すると言われています。白身がうっすらと白くなる程度に加熱すれば大丈夫です。

だからこそ、白身ではなく卵黄だけを生で使ったレシピをご紹介します。

オメガ3の脂肪をたっぷり含むお魚マグロやかつおに添えるユッケ風はいかがですか?オメガ3の脂肪は、柔らかい子宮の材料となる材料です。妊娠のために補給しておきたい脂質も一緒に補給することが出来る一品です。

◆おすすめ簡単メニュー

おつまみに☆丼ぶりに☆まぐろユッケ

参考サイト: cookpad

レシピ4:【簡単おつまみ】最強のアボガド納豆

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納豆にも葉酸がたっぷり含まれています。生で食べることが出来る食材なので、使い勝手が良いのが特徴です。

世界一栄養価の高い果物として有名なアボガドは、子宝のビタミンとして名高いビタミンEをもたっぷり含みます。食物繊維やカリウムも多く含み、女性が気になりがちな便秘やむくみ対策もバッチリです。

このレシピの最強とは、妊娠にも美容にも、女性に最強という意味なのかな?と思うほどです。

◆おすすめ簡単メニュー

【簡単おつまみ】最強のアボガド納豆

参考サイト: cookpad

レシピ5:人参とクレソンのごま和え

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クレソンも生で食べられる葉酸たっぷり食材の一つです。なかなか日本料理ではなじみがないクレソンですが、和風のごま和えにアレンジしてみませんか?豆腐の白衣が、クレソンの苦味を穏やかにつつみこんでくれる一品です。

レシピのポイントは人参です。人参には、βカロテンが豊富に含まれており、粘膜代謝には欠かせない栄養素です。子宮の粘膜代謝をスムーズにサポートし、健全な子宮づくりに欠かせません。

ほろ苦さが大人にはたまらない春が旬の葉野菜です。クレソンの代わりに、ほうれん草、菜の花、春菊、わけぎ、ブロッコリーなどの葉酸野菜でもアレンジ可能です。

ぜひ旬の葉野菜をたっぷり使って、たっぷりの葉酸を手軽に補給して下さい。

◆おすすめ簡単メニュー

人参とクレソンのごま和え

参考サイト: cookpad

葉酸はサプリメントで補給しなくていいの?

サプリメントだけではなく、食事で補給することを意識しましょう。

葉酸を多く含む食品は、葉野菜以外に、レバー、うに、すじこ、卵黄、そら豆、枝豆、納豆など様々な食品に含まれています。

その為、バランスのとれた食事を召し上がっている場合は、特に問題ありませんが、加工食品や加熱食品、外食、中食など偏った食生活をしている人は、意識して補給して摂りたい栄養素です。

葉酸の補給しようと意識すると、お腹を満たすだけの食事から自然と体や妊活に役立つ食生活に近づきます。

根本である食生活の改善がおろそかにならないように

また、サプリメントで補給してしまうと、根本である食生活の改善がおろそかになりがちです。妊娠に必要な栄養素はなにも葉酸ばかりではありません。体の材料、血液の材料、ホルモンの材料、エネルギーを生み出す材料、老廃物の排泄に必要な材料、酸化に対応する材料など様々な材料を補給する必要があり、それは、サプリメントですべてを補給することは不可能です。

また、人間を含む動植物が自ら持つ(または自ら作る)葉酸と、人間が合成する葉酸(主にサプリメントで補給する葉酸)では、構造が異なるだけでなく、体内での働きかたが大きく異なることから、人間の細胞組織の働きには天然型のビタミンなどが最も適していると言われています。(サプリメントでも天然のものを使用しているものもあります)

美味しく食べて、葉酸と他にもたくさんの体に嬉しい栄養素まで補給できるなら、こんなに嬉しい話しはありません。妊娠を計画中の方は、葉酸を食事から補給する意識をしてみませんか?

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